漢方生活のススメ~中医師の妻の日記

漢方生活でいつも元気に。

中医師の夫

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今は蘇州の日系クリニックで働いています。

日本では中医科がないのですが、中医とは東洋医学のことです。漢方薬鍼灸、などなど。西洋医学の知識も持っていなければなれません。中国では中医薬大学という東洋医学医大があります。6年間しっかり勉強して卒業試験、国家試験もかなり難しいです。中国の大学病院の中医科には、先生の周りに医学生が何人かいて、先生が診察した患者さんの脈を触れたり、処方箋を記録しながら経験を積む医学生がいっぱいいます。これは普通の光景です。中国の方々はこれが当たり前のこととして、断らなくても触らせてくれます。良い医師を育てないといけないですよね。

 

夫は中医師としてのみならず、日本で鍼灸師の資格も持っています。日本のお灸はとても良いと絶賛してます。私と結婚して、しばらくは日本で暮らしましたが、日本の漢方薬は日本の医大を卒業した医師しか保険診療できないので、中国で日本人が利用するクリニックで勤めて10年以上経ちます。多くの日本の方を治療できて、充実した日々を過ごしています。

でも、本当は日本で診療をしてほしかった。日本で東洋医学の真髄を広めてほしかった。

私はいろいろなところにかけ合いましたが、だめでした。

日本は東洋医学制度はないので、西洋医学の医師のみできますと。

大学がないですから、と。

政治家にもお会いして、どうして日本がなぜ東洋医学が発展しないのですか?と

聞いたら、『これは国民が動かない限り、政治家にはどうもできない』と言われました。

東洋医学が素晴らしいのはよくわかっている。西洋医学にできないことが東洋医学にできることがたくさんあるというのも知ってて、私たちも動いた。

でも、ある理由でできない。

愕然としました。

その理由はここに書けないけど、これは無理だと思って

私たちは上海に移住しました。

中国で日本の方々に中医の良さを伝えましょうと。

 

今、私は親の介護のために日本に戻ってきました。

夫は必死に蘇州のクリニックで今日も日本人の患者さんのために

頑張ってます。

 

いつか日本で働ける日が来るといいな。。

 

昔、漢方薬保険診療で利用できなくなりそうだった時

国民は猛烈に反対して、今は無事に保険診療で出してもらえる。

このパワーでぜひ日本に、『本物の東洋医学』という治療の選択肢が

できる医療になればいいなあ。

だって、今お医者さん達は

診察中に漢方薬ハンドブックを見ながら、漢方薬選んでるよ。。涙

違うでしょ。。。

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